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REPORT2022
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Rd2 富士スピードウェイ
未曾有の大激戦、神谷裕幸が3位に入り、ランキングトップを死守
内藤章太もバトル繰り返し、しっかり順位を上げる
TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup 2022西日本シリーズ第2戦/東日本シリーズ第4戦
富士スピードウェイ 4.563km×8周
予選 7月16日(土)天候:曇り一時雨 路面:ウェット
決勝 7月17日(日)天候:曇り 路面:セミウェット
今季3戦目の富士大会には、116台がエントリー!
Yaris Cup西日本シリーズ第2戦は、東日本シリーズ第4戦とのWタイトルで開催された。富士スピードウェイには大量116台ものエントリーを集め、予選は3組に分けられることとなった。
チームミッドレスにとって、今シーズンの立ち上がりは上々。岡山国際サーキットでの開幕戦で#38神谷裕幸がシリーズ初優勝を飾り、#138内藤章太も7位で入賞を果たした。しかし、続く鈴鹿サーキットの2戦目では事前の練習中に#138内藤がクラッシュし、出場ならずチームのサポートに徹していた。一方、#38神谷は気まぐれな天気にやや翻弄された感はあったが、予選は5番手。決勝では早々に順位を上げて、トップを争い合ったものの、相手は初めて手合わせするドライバーとあって、最後まで仕掛けられずに2位に終わった。もちろん、ランキングはトップのまま。さらに差を広げてもいた。
今回は#138内藤も戦列に復帰。#38神谷とは異なり、富士でのレース経験は少ない。圧倒的な台数の多さの中で、適応力が問われることとなる。
※作業中はマスク使用ですが、撮影のためマスクを外しています。
神谷、内藤ともに、気まぐれな雨に翻弄された予選
予選から大激戦となるのは必至とあって、チームミッドレスは木曜日から練習を開始。時折雨に見舞われはしたが、確実にマイレージを稼ぐとともに、セットアップも進んだ。ちなみに#38神谷はC組で、#138内藤はB組での走行。木曜日のスポーツ走行から各組が混じって走ることはなく、そのあたりは運営側も徹底していた。
そして金曜日の午後には、計測の行われる専有走行が実施された。雨に見舞われてしまうも、#38神谷は2分28秒792でC組のみならず、総合でのトップタイムをマーク。そして#138内藤も2分30秒189でB組の7番手につけていた。
予選は土曜日の8時45分から行われたが、3組それぞれのコンディションが異なっていた。A組は直前まで降っていた雨が止んで、徐々にドライアップ。B組は始まって間もなく小雨が降るも、しばらくは小康状態だったにもかかわらず、終了間際に強い雨に見舞われた。C組が始まるまでには止んだが、雨はコースに残ったままだった。
B組で出走した#138内藤は、計測1周目からアタックを開始し、2分20秒563をまずは記録し、その時点での10番手につけるも、それから2周はまったくクリアラップが取れない状態が続く。計測4周目にようやく前方が開け、セクター1とセクター2で自己ベストを記したものの、セクター3に入った瞬間に突然の大雨が。それまでに築いたマージンで1分20秒473にまで短縮するも、13番手に甘んじてしまう。
続いてC組に臨んだ#38神谷は、終始トップには居続けたものの、いかんせん濡れたままの路面では本領発揮ならず。徐々にタイムを詰めていき、最後には1分25秒845にまで到達するも、総合では3番手どまり。また、#138内藤も予選は難なくクリアしたが、総合38番手と少々厳しい位置から決勝レースに臨むことになった。
#38神谷
「ツキを持っていませんね、僕は。降っちゃった以上、仕方がないんで、決勝でトップを狙うしかないですね。ドライでもウェットでも自信あったので、どっちでも大丈夫だと思っていたんですが、3組でこれだけ差が出てしまうと、ポール狙いの身としては厳しいですね。まぁ、明日はドライでしょうから、まずはスタートを決めます。」
#138内藤
「最初の方がコンディションは良かったんですけど、その後トラフィックに引っかかり続けてタイムを出せなかったんです。ベストタイムを出した周は、ベスト〜ベストで来ていて、これでようやくタイム更新できるぞと思ったら、セクター3入った瞬間に大雨が降ってきて、『はぁ、終了〜』みたいな感じでした。セクター1〜2で稼いだ分で、タイムは出ていましたけど。この台数の中で決勝に出られることを喜んで、明日の決勝で順位を上げたいと思います。感触的には悪くありませんので。」
※撮影のためマスクを外しています。
ゴール後の大どんでん返し! 神谷は表彰台に立てずとも3位に
日曜日の富士スピードウェイは、すっかり天候も回復。朝8時5分からのレース開始とあって、まだ路面には水が残っていたが、周回が進むごとに掃けていくのは確実だった。
スタートを無難に切って、1コーナーにはポジションキープの3番手で飛び込んでいった#38神谷だったが、後続が食らいついて離れず。ダンロップコーナーで1台の先行を許してしまう。一方、#138内藤はスタートで2台をパス。36番手でオープニングラップを終えていた。
2周目に入ると、トップ集団からはやや遅れてしまった#38神谷ながら、3台で競い合いつつ再上昇のチャンスを待ち続ける。だが、5周目のダンロップコーナーで3番手に返り咲いたはずが、最終コーナーで#38神谷曰く、「あり得ない動き」で1台が脇をすり抜けていく。それは前戦・鈴鹿でのウィナーだった。25番手からのスタートだったにもかかわらず、そのクルマは7周目にはトップに立ってしまう。4番手に退いた#38神谷は、最終ラップにようやく3番手の背後まで迫るも、逆転にはコンマ6秒およばず、4位でゴールとなった。
一方、#138内藤は2周目には33番手に上がり、3周目にはさらに2台をかわすなど果敢にバトルに挑んでいく。締めとして、最終ラップにも1台を抜いて、30位でゴールした。
ところが、暫定結果を見て、誰もが唖然。トップのクルマが車両規定違反で失格となったのだ。これにより#38神谷は繰り上がって3位、他にもペナルティによる降格が2台あったことで、#138内藤も27位を獲得。#38神谷はランキングのトップをより不動のものとした。
次のレースはオートポリスで、2週間後の7月30日にYaris Cup西日本シリーズ第5戦として開催される。シリーズの折り返しとなるレースで、引き続きの活躍を期待したい。
神谷裕幸選手のコメント
「3位でしたがゴール後の表彰台に乗り損ねました(苦笑)。やはり自力で表彰台をゲットしたかったですね。また、決められたルールの中で、激しいながらクリーンなバトルをしたいです。でも、これでポイント的にはだいぶ楽になりましたから、今後も着実にポイントを積み重ねていこうと思います。次のオートポリスには地元の人とか出てきますし、走行枠も少ないのであまりテストもできなさそうですが、去年のデータを見返して、いろいろ研究して臨みたいと思っています。」
※撮影のためマスクを外しています。
内藤章太選手のコメント
「スタートは目の前のクルマが大失敗していましたし、その後も前に果敢なアタックをしているクルマがいたので、これはチャンスがあるんじゃないかと思ってついていきました。僕は次戦オートポリスのことも考えて無事に完走したかったので、『安全にパスできるスペースとチャンスがほしい!』とか思いながら(笑)。最後の1台は引いてくれたのと、ストレートは僕の方がほんのちょっと速かったので、最後の最後に勝負させてもらいました。僕は次のオートポリスが本番だと思っていて、必ずポイントを稼げるように頑張ります。」
Team midress fighters
#38神谷裕幸選手「N中部GRGミッドレスYaris」予選:3位 決勝:3位
#138内藤章太選手「N中部GRGミッドレスYaris」予選:38位 決勝:27位
#205飛鳥秀明選手「GRGミッドレス制動屋Yaris」予選:47位 決勝:49位
#85目出し帽選手「運気上昇ドヤランドμmyYarisCVT」予選C組28位(CVTクラス2位) 決勝:コンソレ28位(CVTクラス1位)
#312深尾知仁選手「いなふぉと号GRGミッドレスYaris」予選B組24位 決勝:コンソレ8位
#52水野泰平選手「ミッドレス無事故無違反Yaris」予選B組27位 決勝:コンソレ20位
#55飯田誠選手「midless★HR Yaris」予選:A組21位 決勝:コンソレ26位
TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup 2022西日本シリーズRd.2 FSW RESULT
midress gallery
※撮影のためマスクを外しています。