RACE
REPORT2018
- Yaris Cup
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- 86/BRZ Race
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- Rd1 鈴鹿サーキット(併催:スーパー耐久)3/31(土)•4/1(日)
- Rd2 スポーツランドSUGO(併催:スーパー耐久)4/28(土)•29(日)
- Rd3 オートポリス(併催:ゴールドカップ)5/27(日)
- Rd4 岡山国際サーキット (併催:OKAYAMAチャレンジカップ)6/23(土)•24(日)
- Rd5 富士スピードウェイ(併催:ザ・ワンメイクレース祭り SUMMER)7/21(土)•22(日)
- Rd6 十勝スピードウェイ(併催:北海道クラブマンカップ)8/19(日)
- Rd7 十勝スピードウェイ(併催:北海道クラブマンカップ)8/19(日)
- Rd8 ツインリンクもてぎ(併催:スーパー耐久)9/22(土)•23(日)
- Rd9 鈴鹿サーキット(併催:スーパーフォーミュラ)10/27(土)•28(日)
- Vit Race
Rd2 スポーツランドSUGO(併催:スーパー耐久)
苦しんだストレートスピード
予選17位で上位入賞を逃す
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2018 第2戦 スポーツランドSUGO
クラブマンシリーズ 決勝Aレース 3.704256km×13Laps
予選4月28日(土) 天候/晴れ 路面/ドライ
決勝4月29日(日) 天候/晴れ 路面/ドライ
昨年、チャンピオンを
決めるハズだった因縁の場所
宮城県のスポーツランドSUGO。ミッドレスと#0神谷裕幸選手にとって、第2戦のステージとなるその場所は、単に東北を代表するサーキットというだけでなく、借りを返す場でもあった。
2017年シーズンの第8戦、チャンピオンに王手が掛かり、乗り込んだSUGO。レースウィークが初走行だったにも関わらず、見事ポールポジションを獲得してみせた神谷裕幸選手は、まさにチャンピオンとなるにふさわしいオーラを放っていた。
スタートラインから1コーナーまでの距離が短いスポーツランドSUGOで、ポールポジションからのスタートはトップを守るのに非常に有利。ところが、決勝では痛恨のジャンプスタート。ピットスルーのペナルティを受け、10位という結果に終わる。2017年チャンピオン決定は次戦の鈴鹿サーキットへと持ち越されることになってしまったのだ。
SUGOの魔物が
エンジンに憑りついた!?
そんな因縁のスポーツランドSUGOだったが、またしても神谷裕幸選手に試練を与えた。公式練習からマシンが速さを失っていたのだ。困惑した表情の神谷裕幸選手は、「マシンは全然悪くないんですけど、タイムに影響するストレートで伸びていかないんです」。チームの言葉を借りると「エンジン内の魔物が邪魔をしてトルク不足」だという。上位陣とのラップタイムの差を改善するために、サーキットで実現可能な対策を考え、テストしてみるが、少しずつしか改善しない。前戦まで見せていた強さ、速さは、すっかり影を潜めてしまっていた。
レースでは、公道では気にならない程度のわずかな差でも、ラップタイムに影響してしまう。クルマが大量生産の工業製品である以上、それぞれの個体差が生れることから避けられない。
とくにスポーツランドSUGOはバックストレートが長く、しかも最終コーナーは10%という厳しい上り勾配のため、エンジンパワーが重要になってくる。
さらに86&BRZというクルマには、運動性能に影響するさまざまな電子制御が組み込まれている。それはVSCをカットしても残り、クルマの限界を引き出す時に影響する。多くのユーザーが公道で運転を楽しめるように考慮された電子制御が、レースではドライバーを苦しめる。電子制御が余計な手を出さないように、上手くコントロールしながらドライビングすることが要求されるのだ。
ギリギリまで予選を攻めて
禁断の3回目アタック敢行
初夏のような暑さとなった4月28日(土)。予選エントリー台数が55台だったので、2組に分かれての予選となった。
まだ気温が低く有利な予選1組に、神谷裕幸選手の名前があった。早めに予選アタックに入った#758安藤正明選手が1分39秒677でトップタイムをマーク、他のドライバーはそのタイムに届かない。
神谷裕幸選手は、2度予選アタックをしたものの、いずれもコーナーでコースから外れてしまっていた。ストレートで伸びないマシンのハンデを、コーナーで取り戻そうと無理をし、それがコースオフを招いた。予選でのコースオフは、その周に記録したタイムが抹消される。
このままでは予選落ちとなる。決勝レースまで走り切らなければならないタイヤにとって、あり得ないはずの3度目の予選アタックを選択するしかなかった。しかし、すでにピークを過ぎていたタイヤに速さを生み出すことはできず、1分41秒114。トップタイムから約1.5秒遅れとなり、1組9位。決勝レースは17番グリッドからのスタートとなった。
事実上、上位入賞は非常に困難となった。有効ポイント制で戦うチャンピオンシップであり、しかも10位から20位あたりのポジションではレースが荒れることがある。無用な接触やスピンに巻き込まれることによるマシンへのダメージも避けたい。神谷裕幸選手は、無理に上位を狙わずにレースに臨むことを決意した。
シリーズ連覇に向けて
マシンを温存した決勝は19位
決勝レース、4周目には24位にまでポジションを下げてしまう。オーバーテイクを仕掛けることなく、激しく争う周囲のマシンたちを避けて走行した結果だ。結局19位でチェッカーフラッグを受けた。去年の借りを返すことは叶わなかった。
レースは予選2位からスタートした、クラブマンシリーズ2016年のチャンピオンで、今シーズン復帰した#713松原怜史選手が優勝。#25水谷大介選手が2戦連続の2位となった。
ライバルたちが表彰台に立った。次戦へ向けて速さを取り戻すため、マシンの全面的なリファインが実施される予定だ。
第3戦は大分県オートポリスで、5月27日(日)に予選・決勝レースが行われる。
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2018 Rd.2 SUGO
神谷裕幸選手のコメント
「この週末はずっとストレートが伸びなくて、タイム的にも苦しかったですね。それで少し予選で無理をしてしまって、2回もコースを外れてしまいました。予選タイムは3度目のアタックですが、コースオフしていなければポールポジションは無理でも、戦えるポジションからスタートできたと思います。決勝レースは、周りの走りは激しかったので避けて、自分なりにいろいろと試しながら走っていました。だから成果がなかったわけではありません。次戦に向けてエンジンの載せ替えなど、いろいろ対策をしたいと思います」
■POINT
1位 #25 水谷大介 33p
2位 #0 神谷裕幸 23p
3位 #731 松原怜史 21p
4位 #521 中島祐弥 20p
5位 #758 安藤正明 15p
6位 #84 橋本洋平 11p
6位 #70 庄司雄磨 11p