ネッツトヨタ中部

Race Report

86/BRZ Race

Rd3 オートポリス(併催:ゴールドカップ)

スタートダッシュに成功
2位獲得でランキングトップへ

TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2018 第3戦 オートポリス
クラブマンシリーズ 決勝レース   4.674km×10Laps
予選・決勝5月27日(日)  天候/晴れ 路面/ドライ

走り慣れていないオートポリスでは
ドライバーの即応力とチーム力がモノを言う

 シリーズ第3戦の舞台は、九州のインターナショナルサーキット、オートポリス。クラブマンシリーズを戦う多くのドライバーにとって走行経験の少ないコースで、アップダウンの強い個性的なレイアウトが特徴だ。ドライバーはレースウィークのスポーツ走行で、しっかりとコースを習熟し、マシンのセットアップを仕上げる必要がある。ドライバーに柔軟な即応力が求められる。

 そしてオートポリスのコースは、タイヤへの負担が高いことでも知られている。路面自体が粗く、タイヤが発熱しやすく、磨耗も早い。オートポリスのデータが少ない上に、タイヤが変更されていると、経験値はゼロスタートに近くなる。そのあたりはレースエンジニアの目と経験が生かされる場面であり、いわばチーム力ということになる。

 そういった前提条件を考えると、ミッドレスと#0神谷裕幸選手の組み合わせは、優勝に最も近いパッケージに違いなかった。


新品エンジンに載せ替えで
慣らしもそこそこで予選突入

 前戦スポーツランドSUGOでパワー不足の症状が出た#0神谷選手のマシンは、エンジン載せ替えという大手術が行なわれた。細部を細かくリフレッシュするよりも、エンジン本体を換えることを選択したわけだ。ただ十分な時間がなく、走行距離が不十分で、まだエンジンの当たりが出てこない。最近のエンジンでは慣らしは不要というのが一般的だが、それは慣らしをしなくても不具合は出ないという意味で、エンジンパワーをしっかり出すには、ある程度の走行距離が必要になる。

 予選開始早々、神谷選手は2分14秒119をマークしトップに。しかし、その直後、同じダンロップユーザーの#70庄司雄磨選手が2分13秒200で逆転し、トップに立つ。結局そのタイムで庄司選手がポールポジション獲得。神谷選手は1秒近い差をつけられ、予選6位となった。「思ったよりもタイヤの内圧が上がらなくて、1コーナーでハーフスピンしてしまったんですね。それがあのタイムで、2回目のアタックも遅いクルマに引っ掛かってしまって…」と神谷選手。


バックマーカーの処理が
勝負の明暗を分けた

 決勝レース。神谷選手は見事なスタートダッシュを決めて、ポジションを上げる。オープニングラップで3位となり、トップの庄司選手と2位#25水谷大介選手の2台がテール・トゥ・ノーズで、少し距離を置いて神谷選手、という並びでレースが進んでいった。

 エントリー台数の関係で予選落ちがなく、コースレイアウトも難しいので、トップとビギナードライバーとのタイム差がどうしても大きくなる。その結果、10周のスプリントレースであるもののオートポリスのクラブマンシリーズでは周回遅れが出る。そして8周目、最終セクションで庄司選手が周回遅れのマシンに詰まり、続くストレートで水谷選手が横に並ぶ。1コーナーのブレーキング勝負になり、アウト側でレコードラインを外していた水谷選手がコースアウト。神谷選手は、難なく2位のポジションを得た。

 優勝は庄司選手で、神谷選手は2位表彰台。3位には予選2位だった#760岩本佳之選手が入った。この結果によって、神谷選手はシリーズランキングのトップに立った。

 今シーズン、ここまで3戦で勝者は3人、ポールポジションも3人と、いずれもバラバラ。それだけ厳しい接戦が展開されている。

 次戦、第4戦岡山国際サーキットは6月23日(土)~24日(日)に開催される。ミッドレスと神谷裕幸選手にとって、数多くのヴィッツレースを戦ったホームコースのような場所だけに、期待は高まる。



TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2018 Rd.3  AP

#0神谷裕幸選手のコメント
「スタートが抜群でした。1コーナーまでに2台、3コーナーで1台抜くことができたので、水谷選手の後ろに着くことができました。水谷選手はブリヂストンなので、タイヤの特性が違います。レース中盤はブリヂストンのほうが有利なので、レース後半で水谷選手のタイヤが辛くなってから勝負できるかな、と思っていたんです。でも、水谷選手がコースアウトしたのが見えて、難なく2位に上がれることができました。ラッキーな展開でしたね」

■POINT
1位      #0         神谷裕幸   39p
1位      #25       水谷大介   39p
3位      #70       庄司雄磨   33p
4位      #713     松原怜史   24p
5位      #521     中島佑弥   21p
6位      #305     水野 大      19p

 

Team midress fighters

# 0 神谷裕幸選手「N中部GRGミッドレスDL86」予選6番手・決勝2位

#52 牧 智晴選手「NUTECリミットN中部86」予選29番手・決勝29位

# 48 荒川美恵子選手「もらいぼし菱木Racing86」予選36番手・決勝35位

 

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