ネッツトヨタ中部

Race Report

86/BRZ Race

Rd7 ツインリンクもてぎ

予選で3速を弾かれるミッショントラブル発生
懸命のドライビングで決勝7位でゴール

TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2019 第7戦 ツインリンクもてぎ
クラブマンシリーズ・エキスパートクラス 4.801379km×10Laps 
予選       9月14日(土)  天候/曇り  路面/ドライ
決勝       9月15日(日)  天候/晴れ  路面/ドライ

2017年チャンピオンの実力を発揮できず
勝利の女神が微笑まない今シーズン

 全8戦で行われる2019年シーズンも、残り2戦。TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race第7戦は、栃木県ツインリンクもてぎで開催された。9月中旬だけに少しは涼しくなったものの、タイヤとブレーキに厳しいコースだけに、チームやドライバーは頭の中をフル回転しながら、熱対策やセットアップに余念がなかった。

 チームミッドレスと#38神谷裕幸にとって、今シーズンは未勝利。開幕戦2位、第2戦3位と滑り出しから結果は今一歩だったが、その後さまざまなトラブルもあり結果は低迷。表彰台の真ん中に立つことなく、シーズンが進んでしまっていた。

 2018年シーズンのチャンピオンが不在ということもあり、クラブマンシリーズ・エキスパートクラスの主役のひとりではあった。神谷をベンチマークにして、その動向は常にマークされていた。ファステストラップを3度マークするなど、レースでの速さは健在だが、それでも本来の結果には届いていない。

「どうも今シーズンは波に乗れないですね…」と神谷は掴みきれない流れに、悔しさを滲ませる。

 シリーズランキングは3位とはいうものの、トップの#84橋本洋平選手とは33ポイント、2位の#305水野大選手とも28.5ポイントと、大きな差がついてしまっている。残り2レースで最大55ポイントだから、2人に差を付けて優勝したいところだ。



タイヤを温存したい一発勝負の予選で8位に沈む
シフトが3速に入らない原因を解明し希望をつなぐ

 予選は土曜日の午前中、曇り空ということもあり、比較的気温が低い状況で行なわれた。アタックするのはタイヤの磨耗を考えると1度だけにしておきたい。2度目のアタックをすれば決勝レースでタイヤが厳しくなってしまうのは明白。つまり、ミスは許されない。

 神谷は最初のアタックで2分20秒284をマーク。が、19秒台半ばと予想されていたポールポジションのタイムに遠かった。結果は8位。シフトが3速に入らないという症状が出てしまい、それでタイムを失ってしまったのだ。「データを見ると、3速が使えていれば、ペースとしてはポールポジションが取れたハズなんですよ」という神谷は、とても悔しそうだった。

 その後、この3速に入らない症状は、トランスミッション本体のトラブルではなく、シフトレバーまわりのズレによるものだったと判断し、それに乗り方を合わせ決勝レースに臨んだ。予選8位という順位は厳しいが、決勝レースを戦うことはできる。

 シリーズを争う橋本選手は3位、水野選手は4位と、前方のポジション。ポイントを考えると、神谷はその2人の前に出たいところだ。




ラップタイムが上がらず防戦一方の決勝
逆転チャンピオン獲得の可能性は消えた

 決勝レースは日曜日の朝イチ、8時過ぎのスタートだった。スタートで1台パスし、また予選2位の#760岩本佳之選手がコースアウトしたことで、神谷は1周目に6位へポジションを上げた。ポールポジションからスタートしたトップの#56鶴賀義幸選手は1秒ほど先行していたが、2位以下はテール・トゥ・ノーズで連なる。早めにひとつでも前へ出たいところだった。

 しかし神谷のラップタイムが上がらない。追い上げるどころか、逆に前を走る5位#130松井宏太選手との差が少しずつ広がっていく。5周目にはその差が1秒以上となった。6周目には、1周目にポジションを落としていた岩本選手が後方から追い上げてきて、オーバーテイクを許して7位へ。

 結局、神谷は決勝レースを7位で終えた。4ポイントを上乗せしたものの、橋本選手が3位、12ポイントを獲得したため、この時点で神谷の逆転チャンピオンの可能性は消えてしまった。それどころか優勝した鶴賀選手が22ポイントを上乗せし、神谷はシリーズ4位へと後退することになってしまった。

 シリーズ3位を賭けた10月の最終戦・岡山だったが、残念ながらmidressと神谷は会社業務のため参戦を見送ることになった。来シーズンの雪辱が期待される。




神谷裕幸選手のコメント

「今日のレースは、序盤からアンダーステアが強くてクルマが思うように曲がってくれなかったんです。スピードをしっかり落とさないと曲がらないし、ブレーキを温存したいのであまり酷使したくない、という状況になってしまって、前のクルマについていくことが難しくなりました。チャンスを待っていたんですけど、何事も起きずに終わってしまいました。予選結果が悪すぎましたね。チャンピオンの可能性がなくなったのは残念ですけど、できればランキング4位ではなく、3位でシーズンを終えたかったですね」

■POINT

1位       #84      橋本洋平             125
2位       #305    水野 大               123.5
3位       #56      鶴賀義幸             90.5
4位       #38      神谷裕幸             84
5位       #130    松井宏太             61
6位       #760    岩本佳之             56.5

TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2019 Rd.7 MOTEGI

Team midress fighters

【エキスパートクラス】
#38 神谷裕幸選手「N中部GRGミッドレスDL86」予選8位・決勝7位

#338 角谷 昌紀選手「Masaki菱木レーシング86」予選9位・決勝9位

#52 牧 智晴選手「NUTECリミットN中部86」予選26位・決勝24位

#48 荒川美恵子選手「もらいぼしK1アクト菱木R86」予選29位・決勝27位

 

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